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ひろば

第0001回 (2003/12/28)
ちよっとうれしかったお話しです(大山勇一)

 弁護士の大山勇一です。
 ずっと以前に、公立小学校6年生の教師から突然メールをいただき、「コスタリカの話を小学生の前でして欲しい」と頼まれ、先日、小学校に出かけていきました。

 私のコスタリカの話の前に、子どもたち2クラス60名が2つに分かれて、「軍隊は必要か?」というディベートを行いました。
 双方5名が代表者となり、主な発言者となりますが、後ろの子どもたちも、適宜発言したり、拍手で応援したりとにぎやかでした。
 約30分間にわたる「激論」は、たいへん聞き応えのあるものでした。
 父兄も聞きにきており、「わが子がこんなに立派に意見を言えることに驚いた」「家に帰ってもまた話し合いたい」という感想を述べていました。
 進行役の先生の手際のよさが印象的でした。
 論理の飛躍があるところは、「いまのところを誰か補足説明してあげて」とか、面白い意見が出たら、「これは今までとは違った見方ですね。これについては反論できますか」とか、具体的な事実に基づく発言については、「なかなか説得力がありますね」などなど…。

 私から、「公立校では、なかなか言いたいこともいえないでしょう」と尋ねたところ、「教師が萎縮しているのが一番の問題です。できることはたくさんあります」という答えでした。こちらが恥ずかしくなるような、はっきりした回答でした。

 わたしは、約40分間、パソコンのスライドを使って、子どもたちにコスタリカの自由な対話、民主主義、子ども選挙、軍隊廃止の経緯、豊かな自然、難民の積極的な受け入れについて話をしました。
 そのあとは、一緒に給食を食べました。
 握手攻めの後、最後は、玄関まで見送りしてもらい、大感激でした。

 本日、子どもたちから感想文が届きました。
 コスタリカという国をもっと知りたくなった、という意見は嬉しいですね。一晩徹夜して子供向けにスライドを作った甲斐がありました。

 子ども選挙、難民受け入れ、環境の美しさ、などが印象に残ったようです。軍隊はなくすべきだと思う、という素朴な感覚をいかに小さいころにもつかということが重要だと思います。

 小集会でも60人を集めて話をするというのは難しいことからすると、教師の影響力というのはとてつもないと感じました。

平和について、いろいろな切り口で話をしていくという地道な活動が大切だということを実感しました。

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