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熟年力を侮るな

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 恒例の日民協夏合宿。場所は甲府である。25日から接近していた台風が夜半に関東地方に上陸した。中央線は止まり始め、もしかしたら中止かもと思いながら一夜明ける。もう台風は通過して中央線は何事もなく甲府にむかっている。カツサンドを食べながら外の景色を見ているといつも裁判所に通う八王子への風景とは思えない。カツサンドは私の旅の友。おっと多摩川が増水して濁流になっている。あっという間に眠りこけ甲府に着いてしまった。

なんという暑さなんだろう。改札口を出ると振り分け荷物の横田力先生である。タクシーで同乗しようと思ったら「ちょっと駅ビルで」と言って行ってしまった。

 参加者の平均年齢が高いからか皆さん定刻前にお集まりである。静かに着席して待つ。26日の講師は憲法会議の川村俊夫さんとさっきあやしく駅ビルに消えた横田先生である。定刻5分前に私の前に資料を積み上げて着席。
 
 川村さんは9条の会を中心にした改憲阻止運動の現状を具体的にレポート。嵐の中でもいけそうな成り行きにほっとする。川村さんの骨太の実践の確かさに力づけられる。そして横田先生。「自民党憲法改正草案」を手に学界の改憲議論をバッサバッサと切り捨てていく。だんだんメーターが上がって横田節は倍速状態である。「ちょっと難しいですか」「ハイ」と私。ついに先生は夕食後具合が悪くなってしまった。本当にご苦労様でした。
 
 夕食が終わる頃平均年齢を下げてくれる渕上さんが汗を拭き拭き現れ、2次会でピースボートアジアの旅の写真を披露してくれる。若者だからパソコンである。ありがたい清水雅彦さん差し入れのワインで懇親する。

 さて27日は司法問題。つい先ほど退官した北澤貞夫元裁判官の率直で具体的なお話し。ひょうひょうとした語り口の中に鋭い批判がある。そして若手松尾文彦弁護士から「裁判員制度を中心とした刑事司法の状況」の詳細で明晰な報告をもらう。うーんこりゃ大変な事態だと改めて私は驚愕してしまった。人権集会で使ったシナリオでビデオを作ろうと話しが盛り上がったのである。

 会議室から和風庭園が見える茅葺きの東屋付き。林敦子さんは「コイコイおいで」池のコイをかまっている。私たちはコイみたいなもんである。