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ささのはさらさら 七夕の日

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 七夕の日に甲府を訪ねた。暑気払い、加藤夫婦と温泉の露天風呂から甲府市内を一望する趣向。
 妻裕さんは甲府市の市議会議員5期目の重鎮。夫啓二は甲府合同法律事務所の中心。息子三3人は巣立ち、四男犬の太郎も三男の大学入学を見届けて旅立った。2人とも山梨に縁もゆかりもない。乞われて甲府合同に来た夫とともにこの地に来た裕さんは三人の息子と大きな長男、太郎と5人もの男を育てて元気ハツラツ。今では夫を家に残して飲み歩く。ゆくところ敵なしの自称「男気の」人である。 山から下った田圃の縁で「ここでいつも演説するのよ」彼女の選挙区である。「まあ聞いているのは田圃だけだな」ちゃかす夫を無視。当選後毎週支持者向けに手書きのニュ−スを自分で配り続ける彼女こそ草の根民主主義の担い手である。頼りにされて当然である。
 そんな妻をちょっと自慢の夫は「裕は地理感覚はめちゃくちゃだけど妙に政治感覚は鋭いんだよ」誉めたりけなしたり、ケンカしたり、二人は三〇年夫婦をやってきた。学生時代と同じ匂いのまま二人はこれからも夫婦をやるらしい。
 山梨県立美術館でジャン・コクトーの特別展をやっていた。こんな二人になれると思う。 
 のきばにゆれる風は暑くやさしい。