高校サッカーの中継を初めて見た。岩手県立盛岡商業が出場した決勝戦。見ていて面白い、レベルの高い試合だった。そして、盛岡商業が逆転で2−1の勝利。全国優勝。
規模の大きくない県立の高校で、地元の生徒ばかりで全国優勝というのが素晴らしい。決勝の対戦相手となった津山の作陽高校も、私立だが規模は大きくない。
私自身は盛岡商業の出ではないが、故郷の高校の活躍は、何となく誇らしく嬉しい。
故郷・郷土を愛する心と愛国心。同じものなのだろうか、どう違うのだろうか。
昨年暮れの毎日新聞「記者の目」欄に、鳥取発の記事があった。
県内の大学生のアンケートでは、「愛国心と愛郷心は異なる」という意見が6割だったそうだ。
鳥取を選挙区とする石破茂氏が「故郷に戦力がないのが決定的な違い」と言い、「愛郷の延長には家族があり、愛国の延長には天皇がいる」という学生の声を紹介していた。この記者も、「言い得て妙と感じた」としている。
自然発生的な愛郷心を、人工的な作為芬々の愛国心にすり替えさせてはならない。ご用心、ご用心。