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元気を出したまえ 

おや、ひさしぶり。サワフジ君。少し時間があるか。コーヒーでも飲みながら話をしよう。

元気がないのか。展望が出て来ない? これまで、こんなことはいくらもあったさ。ごまかしの選挙結果がそんなに長続きするわけはない。

小泉が靖国参拝をしたって? 予想されていたこと。政権が矛盾を深めるだけのことではないか。アジアの中で、徹底して孤立するところからでなくては、日本の反省が始まらない。早晩、また劇的な変化が起こることは目に見えておる。

オレの確信の支えになっていることが二つある。ひとつは、99年ハーグの世界市民平和会議でのツツ大主教の言葉だ。何も難しいことを言ったわけではない。「20世紀は残酷な戦争の世紀であったが、同時に人類の平和に向けての偉大な叡智を見せた世紀でもあった」から始まる。そして、「戦争が人間の手で起こされるものである以上、人間の手でなくすことができないはずはない」と言うんだ。「人類は、何千年も続いた奴隷制度に終止符を打った。アパルトヘイトも止めさせた。そして、平和のための仕組みとして国際連合を設立した。その人類が、戦争をなくする展望を持てないはずはない」。あの人がそう言うからでもあるが、大喝采だった。

それから、この間のコラップ4(第4回アジア太平洋法律家会議)でのアジア諸国の法律家の発言だ。みんな、素晴らしい。自分たちの力で民主主義を勝ち取ったという確信に満ちている。そして、バランス感覚がよい。異なる意見に謙虚に耳を傾ける姿勢がある。韓国やベトナムに特に感じるが、アジアは実に進んでいる。このままでは日本はますますアジアから遅れ、孤立する。アジアから孤立して日本の未来はない。

一見、小泉は選挙に勝った勢いで何でもできるようでもあるが、実は日本の民衆からも、アジアの民衆からも孤立しつつある。その民衆が戦争を止めさせる力をもっている。アジアの民衆は、その力を自覚しつつある。日本の民衆もいずれそうなる。

コーヒーだけじゃもの足りないな。スパゲティを一緒に喰おう。元気を出せよ。