1月31日、安倍総理大臣は中国「残留孤児」国家賠償訴訟の原告団代表7名と面談しました。安倍総理大臣は原告の1人1人と固く握手。原告の一人である池田澄江さんは、「残留孤児」が高齢化し、日本語に不十分な中で苦難の生活を強いられている実態を訴えました。これを受けて安倍総理大臣は、「(これまでの「残留孤児」対策に)不十分なところがあった。『残留孤児』と協議しながら『本当に日本に帰ってきたよかった』と思っていただけるように、また、『日本人として尊厳をもてる生活を』という観点から新たな対応を考えていきたい」と述べました。そして、引き続き原告団代表と面談した柳沢厚生労働大臣も、新たな支援策を今年の夏までに行うと述べました。
「残留孤児」は高齢化の一途を辿っており、解決をのんびり待っている時間はありません。わたしたちは、日本政府に対し、安倍総理大臣と柳沢厚生労働大臣が約束した「新たな支援策」について、以下の観点を踏まえた、内容ある具体的制度を早期に実現するよう強く求めます。
(1)「残留孤児」たちが戦後60年以上にわたって侵害され続けた人間の尊厳を回復すること
(2)言葉の障害や高齢化などに伴う経済的困窮から脱却し、医療介護を含め老後の生活の安定を図ること
(3) 社会から疎外され、孤立している状況から脱却すること