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あっちゃんの事務局だより

第0088回 (2004/09/24)
あんパン食べたら「死刑」?

事務所の近くに青年劇場の稽古場がある。劇場の方からのすすめで、飯沢匡没後10年記念の「夜の笑い」を見た。明治16年、熊本の尋常小学校で授業中にあんパンを食べた5人の生徒が、虫食いだらけの校則(校長室にしまいこんであり、実物を教師もみていない)により、死刑を宣告される。理不尽な決定に不条理にもひきづりこまれる生徒たち、「坊ちゃん」を模写した教師たちの堕落ぶり。笑いながら、背筋が寒くなる。笑いごとではないぞ。現在になんと似ていることか。まさか「死刑」。でも、教育の現場でおきている「日の丸・君が代」への強制や、それにしたがわない教師・生徒への扱い、精神の自由への侵害の事実は、笑いながら、涙がでてしかたがなかった。
愛する夫を救おうと、知恵をしぼる妻・・・。闘いはきびしいけれど、ユーモアを忘れてはならない。ユーモアは未来への確信を土台に生まれる虐げられた者の底抜けの楽観性。学ぶものの多い、楽しい演劇だった。

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