No.66の記事

阪神淡路大震災から12年

年末からの風邪がまだ治らない。すっかり、健康への自信を無くしてしまった。体調が悪いと、なんとも仕事への意欲が減退する。
ときどき自分の年齢を思いだしては溜息をつく。なるほど、トシには勝てないのだ。
ところが、高齢な政治家諸氏のお元気さには驚嘆せざるを得ない。きっと、それなりの節制をしているのだろう。その点はご立派である。真似をさせていただこう。
ところで、今日は1月17日。12年前の今日、阪神淡路大震災の惨事が起こった。6000人の命の重さに、ただただ黙祷。
12年前、この震災の直後に東京地裁の「市民平和訴訟」で、シンガポールのジャーナリストであるルウ・ペイチュンさんの証人尋問を担当した。彼は、法廷で次のように言っている。
「阪神淡路大震災の被害者5000人(震災直後の人数)ということは、たいへん大きな犠牲です。でも、考えてみてください。アジア・太平洋戦争で日本皇軍が殺戮したアジア諸国の犠牲者総数は2000万人と言われています。今日1日の震災で5000人が亡くなり、次の日も、その次の日も、5000人が毎日毎日亡くなり続けて2000万人に達するまで、どのくらいかかると思いますか。10年かかっても、2000万人には到達しないのです」
おびただしい太平洋戦争の無辜の死者に合唱。不本意に殺戮に荷担させられた皇軍の死者にも。